- FAQ番号 : 10813
- 公開日時 : 2012/02/23 22:38
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モータが停止している時、位置ズレは生じないのか?
モータが停止している時、位置ズレは生じないのか?
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回答
◆停止中に外力に対して モータ軸が回らない保持機能があります
サーボモータの特長的な機能のひとつが『サーボロック機能』と呼ばれるモータ
停止時の保持機能です。位置制御において指令パルスがない場合、外力により
1パルスでもズレを生じると、その誤差を修正しようと位置ループが動作してモータに
電流を流し外力に反抗するトルクを発生し停止位置を保持します。
この機能は標準で装備されています。運転開始時および位置決め運転が完了した
時点で自動的に動作しますので、停止時はモータ軸の停止状態を保持(ロック)し
続けます。
位置決め制御したとき、定位置にピタリと停止したのに、次の運転に入る前にモ
ータ軸が動いてしまったのでは停止の精度が確保できなくなります。サーボロック
機能は、このような事態に至らないようにするために重要な(必須な)機能です。
例えば、傾斜に沿って移動する場合でも、停止状態でずり落ちることがありませ
んので、電磁ブレーキを動作させる必要がありません。ただし、長時間大きな保持
トルクで使用することはできません。
『サーボON信号※』がOFFの時、および停電になった場合はサーボロック機能
が動作しません。
用途によっては、停電を考慮して電磁ブレーキの採用を検討することが肝要です。
※サーボON信号:この信号は始動の準備信号にあたり、この信号がONしない限
り運転することはできません。運転時の絶対条件の信号です。
◆速度制御で運転する時は、始動信号をOFFするとサーボロック機能が動作する
速度制御運転の場合は、始動信号(正転、逆転信号)をOFFするとサーボロック
機能が動作します。
始動信号をOFFせずに、速度指令信号をゼロにした場合はサーボロック機能は
動作せずに ゼロ速度運転となり 速度指令のオフセットなどでじわじわモータが回転します。
したがって 確実に停止させるには 始動信号(正転、逆転信号)をOFFして サーボロック
するようにします。